ネズミと反実仮想

神経科学の勉強記録。

積ん読リスト

機械学習入門」ボルツマン機械学習から深層学習まで』
『つながる脳科学

web

pooneilの脳科学論文コメント
http://pooneil.sakura.ne.jp/ 視覚的注意、統合情報理論を中心に読みたい。
研究のための脳波の基礎知識
△メモ。Miyuki Giken. 今のところは。

セミナー・トレーニングコース

ISSA Summer School 2017
https://groups.oist.jp/issa 阪大CiNetでMay 22nd

– June 2nd, 2017に開催。申し込み期限は12/25 実質23までに。

玉川大脳科学トレーニングコース
多点電極の記録。
理研トレーニングコース
△内容知らず。
ASCONE
11月ごろ開催?9月ぐらい申し込み締め切り。

Paper

functional split brain in a driving/listening paradigm
S. Sasai, 2016, PNAS
Towards a Neuronal Gauge Theory
B.Sengupta, 2016, PLOS Biol.
Think Fast - Is Neuromorphic Computing Set to Leap Forward?
Human

Brain Project(HBP)の現状まとめ

興味

北大 水波誠先生
TD Error以外の学習モデル。

その他

twitterコメント
線形代数 物理 電磁気学 信号処理 制御理論」を学んでよかった。

Monitoring covert cognitive processes via neural population dynamics in frontal cortex

Monitoring covert cognitive processes via neural population dynamics
in frontal cortex
Prof. Bill Newsome from Stanford University

ニューラルポピュレーションから隠れたdecision making機構を明らかにする。

Material method

Material: two Monkeys;
Stimulus: MovingRamdomDot;
左右にコヒーレンスを変化させる。左右どちらに刺激が動いたか、サルにモニター上の点を直接指で示させる。
96本の電極をもつUtah arrayを用いてM1とPMd(運動領野)それぞれから記録した。とれたスパイクをオンラインでラスタープロットする。そのデータからlogistic
classifier(線形分離モデル?)を用いてサルが左右どちらを選ぶか予測する。50msごとのbinで予測。オンラインで計算は10msごとに行った?

Utah array
面の電極なのでMTといった皺の部分に刺入しにくい。
腕で示させる理由
本来なら前肢を左右に動かさせるのではなく、360度円上2点赤(=左)、緑(=右)のサッケードで選択させてもいいんちゃう?意識には上っていなくても、低次な視覚情報が同一方向の動きだと、左右の運動やデコーディング性能に影響を与えている可能性がある?確かに目の動きはいいけどM1やPMdだと脳内コーディングの割合が低い。そして前述のとおりUtah

arrayはMTといった皺の部分に刺入しにくい。

Results

onset(刺激が出る)前はデコーダーは50%の性能。Onset後250msぐらいから左右どちらを引くか予測性能が高くなる。最終的に前肢の運動を開始すると予測性能100%となる。
その後、線形関数からの各点(神経活動t,
t-1でのプロット??)の距離を求める。距離が遠いほど良く分離ができている。その値をDevision
Variable(DV)と呼ぶ。運動前でもhoice predictionを95%の性能で行えるようになった。

縦軸:左右の予測性能 (真ん中のy=0.5 ←chance level)、横軸:時間でグラフを描いてみると。
課題が難しいほどデコーダーの予測性能の値の立ち上がりは遅くなる。簡単な課題ほど早い段階のニューロン活動から予測できる。ようするにDecision
makingに時間がかかる。
予測性能の立ち上がりのスロープにに左右で差があった気がする。これは例えば右腕、左脳の記録をしているせい?
デコーディングをしていると、例えばだんだんと左の予測値が高くなっていくが、ある時間(the timing of
bound)を境に右のほうへシフトしていくことがある。そのまま右の予測値が高くなっていきチャンスレベルを超えていく。このとき予測値とchance
level が交わるときはCoM(change of
mind)のタイミングかも。気が変わる瞬間。ちなみに通常、Dataは予測式1/(1+e^(-|DV|))にフィッティングで切る。
今回の場合typicaldataでは(2匹のサル)CoMは400-500msで大体起こっていた。←そうだっけ
the timing of boundの時点でで刺激提示を打ち切り、左右の選択をさせる。するとその時点でprediction値が高いほうを選ぶ。

まとめ

  • 運動前の高い予測性能(~98%)。
  • リアルタイムのシングルトライアルからDVを算出しCoMの候補タイミングを出した。
  • In real time closed-loop experiment, candidate CoM predict decision

outcome on single trials with accuracy that varies monotonically with
decoded DV. CoM conform to statistical regularities expected human
psychophysical studies.

  • decoded DV makes covert transient aspect of the decision presentation

accessible for study. Baby step in a good direction.

質疑応答など

  • Across trialのバイアスはないのか。例えば右に粘着したり。
  • なんでlinear modelしか使わないのか。
  • マンキーすぐ動いちゃうで。我慢できへん。でも確信度が低いときはreactiontimeが遅くなる。
  • M1やPMdはdecision makingを行っているとは言えないがそのダイナミクスを表している。
  • 脳が慣れるのを防ぐため刺激を打ち切るbound lineのDVやreward の時間を変えた。

メモ

  • マウス2匹用意してマウスAのニューロンからマウスBの行動を予測する。生物センサーとして使えないか。

参考文献

Resulaj, Nature, (2009)
Human research about CoM(change of mind).
ムシモルでLIPを叩いた最近のNatureの論文。
Bill Newsome先生のLIPの研究と意見が違う?Univ. Texas シャロンさん?

メソッドなど

Time course
0.3 sec 固視点
0.5 sec 赤緑の左右のチョイスポイント。指を画面の真ん中に置く。
0.5-? sec Stimulus onset.
30%→ After 0.3 sec delay, choice.
70%→ no delay, before choice.

意識学のすすめ

下書き

[講義] 12/1, 12/2 金井良太先生 場所:京都大学

意識学とは

意識の定義はまだ明確でない。存在に関する三大起源、宇宙・生命・意識このうちの1つともいえる。
脳→意識と捉えるのではなく、脳→情報→意識と考えることで情報についての理論を数学で解けるのでは。哲学の問題を数学で解くともいえるし、哲学は理論意識学の1つともいえる。哲学者ももっと心理物理学やればいいのに。最後に突っ込みも入ったが、まだIITは情報→意識のつながりがまだ甘い。情報理論としては面白い。IITは情報=意識と定義している。

意識とは

意識の分類
Phenomenal consciousness現象的意識
内部からのみ経験される意識の主観。クオリアを含む。
アクセス意識
報告可能で外部から観察できる。神経科学はこれしか扱えない。

3つの意識学
実験意識学
神経科学や心理学。
理論意識学
統合情報理論(IIT)やfree energy principleなど。IITによる仮説の創出と検証。概念を整理する。注意と意識の違い?。現象学情報科学、物理学、数学をまとめる。情報科学や物理学のテクニックを応用する。例えばDeepLearningによるDC-GANや、物理学の力学系の埋め込み(embedding)を意識理論に応用する。
応用意識学
医学分野では閉じ込め症候群の診断であったり、人工知能、人工意識!!、ロボットなどへの応用。人工意識と強いAIは繋がるのか??現時点の人工知能は意味の理解ができない。e.g.東ロボ君。

自分に意識がないこと(≒哲学的ゾンビ?)をどうやって証明するのか。←お前は意識ナインか笑、と思いつつそこは飛ばす。まだ正直なところ意識学やIITはそこまでの厳密性はまだ持っていない。

とりあえずのメモ。

主観的経験は脳でいつ生まれるのか。哲学的ゾンビ、ユクスキュルの環世界。人間、鳥、虫でも見えている波長がちがう。世界全てが見えているわけでない。主観の範囲しか見えないし、視野の端っこは解像度が低い。なのに世界全てが見えていると感じる。
痛みは外の世界に存在しないが、しかし誰にでも主観的に存在する。
トーマスネーゲル「コウモリであるとはどういうことか」
超音波による空間把握は視てるの聴いているの??IITによって、超音波の情報が脳でどのように表現されているか把握することで視てるか聴いてるか分かるかも。

先生の経歴の流れ

神経科学では意識は解けないかも→心理物理→当時、心理物理の世界では脳を見ようという風潮→脳イメージング

意識の問題
クオリアに気づくこと
概念
ハードプロブレムにきづくこと。
ハードプロブレムとイージープロブレム2つある。
ハードプロブレムといえど絶対的不可能な問題ではない。
解決可能。絶対的不可能な問題でないといえる理由—なぜか??
ハードプロブレムとイージープロブレムとは
ハードプロブレム
物理的な脳からどのようにしてクオリアなどの心的現象が生まれるのか、またその心的なものは物理的な脳とどのような因果関係(心的因果)があるのかという問題 https://www21.atwiki.jp/p_mind/pages/44.htmlから引用
イージープロブレム
脳における情報処理の物理的過程を扱う問題。neural correlates consciousness(NCC)によって得られるデータから、意識の構造の示唆はもちろんありうる。E.g.
意識の捉え方
Solipsism
唯我論。己の意識の存在は認めず、現実や自己の脳の存在すら疑える。
physicalism
あらゆる現象は物理的現象で精神的なものは実在しない。
実体二元論
デカルト。心体を分離して考える。心的なものと物的なもの、という全く異なる二種類のものがあり(二元論)、かつその両者は相互作用している、松果体のみに心が存在だっけ。←科学とは相性が悪い。

随伴現象説: 意識の世界で起こる反応には、必ずそれに対応する物質的反応が存在するという考え方である。

性質二元論
の世界に存在する実体は一種類だが、それは心的な性質と物理的な性質という二つの性質を持っている、という考え。IITもこの立場。上との違いは???
機能主義
チューリングテスト」や「中国語の部屋」など。意識は基盤となる物質の果たすほにゃらら?
汎心論
あらゆるものが精神的な側面を持つ。
Neural correlates consciousness

Koch(2004)によると特定の意識的知覚を引き起こすのに十分な神経事象とメカニズムの最小限の集合。神経事象とはスパイクに限らず静止膜電位、グリア全て含む。問題としては現状、被験者が刺激を見てボタンを押す動作まで含まれてしまうで~~。
e.g.

Murayama(2015)理研BSI
S2とCortical to Cortical feedbackを抑制することでザラザラツルツルの好ましい記憶を思い出せなくなった。
メモ

Consciousness Club:東大駒場でやってる意識の勉強会。
ASSC:意識の学会。
ジュリオ・トノーニ:統合情報理論IITの創始者。アメリカの田舎で弟子たちと研究に没頭している。まるでその姿は比叡山の修行僧の如くトノーニー和尚とそのお言葉を解釈する弟子たち。少し外との交流が少なそう?

参考文献
  1. セース・ノーテボーム『科学と体験』
  2. ラマチャンドン クオリア
  3. チャルマーズ Conscious mind
              1. +
論文
a
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Reinforcing operandum: rapid and reliable learning of skilled forelimb movements by head-fixed rodents.

Reinforcing operandum: rapid and reliable learning of skilled forelimb movements by head-fixed rodents., Rie Kimura et al., JNP, 2012

About

頭部固定下でラットに高速なオペラント学習を行わせた。具体的にはGo, No Go課題二種類の弁別ができるようになった。
そのうえでin vivoホールセル記録など行った。

先行研究と比べてどこがすごい?

頭部固定は学習や課題成績に影響を与える。頭部固定下で前肢でのレバープレスといったオペラント条件づけは適切でないと考えられてきた。学習スピード
数日で音によるGo刺激に基づくレバープル課題を覚えた。同様に,他の手がかりによりレバーを保持し続けるNoGoを覚えたラットも居た。GoとNoGoを1日の追加時間で使い分けられるようになった。

技術や手法のキモはどこ?

スパウトレバー
レバーと報酬の出る水が一体となったもの。
学習過程

day1 レバー引きによって報酬獲得の学習。
day2~
Go課題
constantly Pushing (Hold)(0.n sec) -> Cue A -> Pull ->(0.2-0.8sec
later) ->reward ->0.2-0.8secITI
No Go
constantly Pushing (Hold)(0.n sec) -> CueB ->(wait nsec) -

装置
スパウトレバーの付け根の前後に磁石があり、自動的にニュートラルポジションに戻る。1軸のジョイスティックで再現可能か。

どうやって有効だと検証した?

パッチクランプでデータ記録。

議論はある?

推敲中。

次に読むべき論文は?

推敲中。