ネズミと反実仮想

神経科学の勉強記録。

意識学のすすめ2

意識とは何なのだろうか。この定義は未だ明確に定まっていない。一般には「起きている状態にあること(覚醒)」または「自分の今ある状態や、周囲の状況などを認識できている状態のこと」とも述べられている。宇宙や生命の起源とも並ぶ最大の謎に対して,哲学に始まり心理学や神経科学といった様々な手法を用いてアプローチがされてきた。意識研究が扱う問題はハードプロブレムとイージープロブレムに分けられる。大まかに説明するとハードプロブレムとは物理的な存在である脳からなぜ心が生まれるのかという問題,イージープロブレムとは脳における情報処理の物理的過程(神経活動など)を扱う問題のことである。このハードプロブレムといえど決して解決不可能な問題ではない。近年,脳で起こった現象を直接,意識研究へと繋げるのではなく,脳→情報→意識と捉えることで意識を情報科学の問題として扱う「統合情報理論」が発展してきた。この理論は意識を“情報”として扱うことで数学の問題として扱えるメリットが有る。この流れのなかで金井先生は意識を学問として扱うため3つの分野を提唱している。1つ目は心理学や神経科学から成る実験意識学,2つ目は仮説の創出を役割とする情報統合理論をはじめとした理論意識学,3つ目は閉じ込め症候群の治療やロボット・人工知能への応用を目的とした応用意識学である。


NCCの致命的欠陥
意識を機能として理解している点。(どういう意味?)

意識を計るには

客観的弁別能力も応答も4通りにわけられる。

刺激 報告 正誤

あり あり ○

あり なし ☓

なし あり ☓

なし なし ○

Type I signal detection theory hit rate false alarmこれを補正できる。

刺激が主観的に見えていない場合でも勘で答えたものの客観的パフォーマンスが偶然の確率より高いことが多々ある。E.g.錯視。

これを切り分けるには主観的確信度を計る。

自信 高 低

                                                    • -

応答 正 誤

応答 誤 正

信号検出理論で見えた,見えないを切り分ける。

TypeII Signal detection theory



Perceptual blindness(はっきり見えない)とAttentional Blindnessn(見逃している)

Lau&Rosenthal 2011 HOT理論

Stimulus→First order→Higher order

↓ ↓

Task performance Subjective performance



Lau & Prassingham (2006)

無理やりマスクされた課題が◇か○か,,,

脳の構造とメタ認知の関係。Fleming et al. 2010

Sherman (2015):トップダウン注意と期待は区別できる。

Sherman(2016):prediction error and confidence

Komura(2013) Nat.neuro.:ムシモルで脳の一部を阻害すると自信がなくなる。!!左の視野の自信は右脳にムシモル入れると自信無くなる。

Kanai et al. 2015: Pulvinarは予測誤差のゲイン調節か。

Kepecs et al. (2008): ラット確信度の調査。”Neural correlates, computation and
behavioural impact of decision confidence.” Kepecs A, Uchida N, Zariwala
HA, Mainen ZF.

Decision uncertainly

動物でもメタ認知の実験はできる。Totalでメタ認知できたかはわかるが,trialごとにはできていない。

メタ認知 自信のある なしだけでない。

全部見えているという感覚はなぜ生まれるのか。←本来視野の端っこは解像度が低くchange blindness
など色々気がつかない。しかし見えている感じはする。報告できない現象的意識は存在するのか。Sperling 1960

LammeやKouiderの実験。

Phenomenal consciousness はクオリアaccess consciousnessは報告可能なだけの..???



ドゥアンヌGlobal consciousness frontal cortexに存在



クオリアは分解ではなく,結合が起こっているのでは。

遺伝的な結合もあるが訓練や学習によって「赤の赤らしさ」は生まれている?




Li et al. 2002
注視点のあたりに文字を出す。さらに視野の端に何か文字や画像を見せる。(attentionが必要)視野の端に逆さまのT

を出しても判別できない。しかし動物をだせばその種類はわかる。これはクオリアでは。しかし中心の文字とか含めたクオリアになってしまう。動物単体のクオリアではない。

VanRullen(2004): トップダウン注意の必要性の例。

訓練で新しいクオリアができる。トレーニングによって(例えば外国語の文字とか)クオリアを獲得してそのクオリア生成をしている回路はトップダウン注意によって情報のバインディングに影響を受けない。

日本人の場合LとR
の音は強制フュージョンが起こっている。感覚野レベルでは識別している。脳内での表象は刺激の種類・性質による。聴覚野に視覚入力を入れるとそこは視覚野の情報配置(脳表に各ガボールフィルターが離散的に存在する。)音入力の場合皮質に連続に表彰されている。

Attentionかけずに弁別できるもの。それはクオリア

Dual task において見ているクオリアはrerative qualiaでしかない。対義語absolute qualia。


Crick&Koch
「V1仮説」V1

は感覚情報の解釈の生成の場に過ぎず,意識とは行動計画と制御に利用されるに過ぎない。前頭前野への投射が必要であり,V1は直接投射していないのでNCC
に含まれない。

Frith et al. 1999
錯視はV1段階においては正しく表現されている。刺激を固定し近くを変える方法として両眼視野闘争などある。
Tong et al. 1998
人のMRI実験。多分Binocular Rivalryについて
Logothis?? Et al. 2003
Neural Correlates of BOLD signal BOLDとLFPは相関する。
Maier et al. 2008
BOLD vs Spike inV1
Jiang et al. 2007
主観的な見え方は一緒だけど刺激は違う。V1-V4まで刺激を弁別していた。しかし意識には上っていない。
Fang and He 2005
DorsalPathwayはあまり意識に登らない。
Milner et al. 1991
視覚性失認DFさんは角度は口で表現できないが,手の動きは追従して行える。
Schwarz
V1表面積をfMRIで計測し,その面積と錯視の影響を調べた。
Dehaene 2001
”見えている”とき前頭頭頂野NetWorkが働いている事が多い。
Super et al. 2001
フィードバックが意識を起こすのでは。
Lamme 2003
V1記録しながらタスクさせる。部位間のやりとりのFeedback

が意識を起こすのでは。背景刺激のマスキングを使っている?重要かも。V1,V2のローカルなプロセスフィードバックだけで意識が生まれる。

Dehaene 2006
frontal cortexは口頭で報告するために必要
Pascual-Leone & Walsh 2001
神谷先生によると「嘘でしょ」ということ。V5をtDCS?で叩くとV1

フィードバックがなくなり知覚しにくくなる。

Murayama 2015
M2→S1のフィードバックを抑制すると刺激弁別ができなくなる。このレベルで意識?知覚?がなくなる!
Aru et al. 2012 review
「見えた」「見えなかった」ではなくNCCににおいてもNCCpre段階,NCC,NCCpro

段階で分けられる。NCCpreとは無意識に活動が深まっていたり,注意を向けている影響で高くなっているとき,NCCproとは見たことで生じる感情とか?,

Wilke 2009
ノーリポートパラダイム視床枕のニューロンは主観的見え方に応じてmodulateしている。 LFPは報告依存で変化している。

Pulvinarが部位間の連結をしているのでは。

Kanai 2011
consciousness & cognition
Lau&Rosenthal 2011
HOT理論